ケープタウン訪問記 その2

日から学会が本格的に始まったが、外は大荒れの天気。宿泊ホテルと会場が同じなので雨にぬれることはなかったが、夕食にプールサイドで行われるはずだった braai(南アフリカ式バーベキュー)は、軒下で焼いて室内でサーブするという縮小開催となった。ホテルからは市の中心部からとは違うテーブルマウンテ ンが見えるのだが、テーブルクロスがかかったまま。

8日もはっきりしない天気だが、学会は順調に進む。ただ、ずっとホテルに缶詰めのため、少し退屈になってきた。そこで、休憩時間にホテルを出て、近くのCavendish Squareというショッピングモールに買い物に出かける(ショッピングモールの送迎車が丁度来ていた)。アメリカやヨーロッパのブランドショップが立ち並び、このエリアが高級住宅街であることを感じさせる。1階にはスーパーマーケットのWoolworthがあったので、ミネラルウォーターとお土産のルイボスティーを購入。モール内をしばらく見た後、ショッピングモールを出て、徒歩でホテルに戻る。

この日の夜はウォーターフロントでのバンケットだったため、学会参加者とともにバスに乗ってウォーターフロントに移動。オシャレなレストラン(221 Waterfront)でのバンケットとなった。ところがここでイロイロな出来事が。まず、前菜の茹でアスパラのレモンソースを食べた後に関係者(地元の財界の方?)のスピーチとなったのだが、これが長い。45分くらい話したのではないか? 話し終わるまで、飲み物や食事のサーブが止まったため、最初はにこやかだった参加者の表情も次第に曇る。ようやく話が終わり、みんな我慢していたトイレに駆け込む(笑)。 ドイツ(次回の学会の開催国)からの参加者も我々のテーブルに来て、「今度の学会はバンケットで絶対にスピーチは入れないぜ!(爆)」と言っていた。しかし、これはさらなる悲劇の前兆でしかなかった。  実は初めから嫌な予感はあった。バンケットメニューの「デザート」に「Special Fresh Sushi」の文字があったのだ。デザートに寿司??果たして、登場したのがこの一品である。

キウイフルーツとストロベリーの乗ったシャリはまぎれもなく酢飯! 酢飯の真ん中にはのりで巻かれたバナナ。それにチョコソースがかかっている。すっぱ、甘い...というか、なんとも形容しがたい味。正直、マズイ。その証拠に、日本人だけでなく他の海外からの参加者も一口食べて止めていた。日本人と味覚が違うという問題ではないようだ。 と、デザートがもう一品残っている段階で、先ほどのスピーチが長くなりすぎたこともあって、帰りのバスの時刻に。急かされるように帰りのバスに向かう途中、ブラジルからの参加者が「寿司ってのはデザートなのか?こんなクレイジーな料理は初めてだ(苦笑)」と我々に言ってきた(彼自身は何度も日本に来ているので当然寿司がどういうものかは知っている)。確かに「クレイジーな寿司」であった。(ちなみにこのレストランのwebページを見るとSushi Menuがあるが、そこにはオーソドックスな寿司とカリフォルニアロールみたいなまともな寿司しか載っていない。それを出してくれればよかったのに・・・)

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